2014年08月23日

6. 脳血管性認知症の症候学

動脈硬化性変化に伴い、脳梗塞や脳出血などにより神経組織が障害されて発症します。認知症の中で2番目に多い病型で、高血圧や糖尿病など生活習慣病と関連して、男性に多い傾向があります。

右図は6.pngMRI断層写真と剖検脳の割面で、脳梗塞の部位を赤線、赤矢印で示しています。剖検脳の実線部分は、陳旧性脳梗塞で一部空洞を形成しており、破線部分は、比較的新しい梗塞巣を示しています。







このタイプの認知症は、脳梗塞の再発などにより進行していくため、「階段状の悪化」が認められます。脳血管性病変の部位により多彩な症状を示し、限局的な症状を呈することも多いため、「まだら認知症」とも言われます。
一方で、脳梗塞の部位だけでなく、脳全体に循環不全状態におちいるため、共通してぼんやり、不活発、注意集中障害を来します。もの忘れは記銘力が比較的保たれ、「想起」が困難となるパターンで、ヒントを出すと思い出す、時間をかけると思い出すことがあるので慌てさせない、急かさないことが大切です。意識レベルの変動があり、夢うつつの幻覚妄想状態を呈することがあり、これをせん妄と言います。また、感情のコントロールが十分にできなくなり、「情動失禁」が見られることがあります。
一般的に前頭葉の血流低下が目立つことが多く、意欲低下のほか、麻痺や運動調節機能障害、失語、嚥下障害などきたして介護上の問題となることが多いのも特徴です。

posted by 御所ヶ谷HC at 13:02| Comment(0) | 認知症の症候学
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: