2014年08月23日

2. 認知症診療の連携

もの忘れがみられるようになって認知症の可能性があるということは、ご本人においても受け入れがたい事態です。特に、元来お達者で、人の世話を受けるより人の世話して生きてきたような方の場合、衰えた自分が他人の介入を受け入れるという状況は不本意で、否認する気持ちが起こりがちです。
実際の診察の場面でも、「なんで私がこんなところを受診しないといけないんだ?」と憤りを露わにされる方もいらっしゃいます。認知症という不本意な理由で、無理やり連れて来られたという方には、次のような声掛けを行っています。
―――「みんな平等に歳をとり、歳をとるということは、若いころとは体力も気力も変化するということです。年齢がかさなれば、遅かれ早かれ、多かれ少なかれ、衰えの変化がみられます。変化にあわせて、生活のペースも変える必要がでてくるし、見守りやサポートを活用することも必要になってきます。認知症だから受診するのではなく、衰えの変化にあわせて生活の折り合いを付けるために、相談を重ねてきましょう」

かかりつけ医への相談
患者さんやご家族からもの忘れについての相談を受けたが、まだ認知機能低下は目立たないという場合でも、何か心配な変化の兆しがあるのではないかと考えて、認知症相談医が診療のニーズを絞り込みます。

連携のルール
かかりつけ医との長年のつながりは、生活の基盤でもあり、これまでの治療の継続を大事にします。したがって、ご紹介を受けた場合でも、認知症やそれに関連した心理行動の症状についてのみ、診療連携を行います。診断を確定するだけでよいのか、アドバイスや治療も含めて併診を継続するのがよいか、FAXの連絡事項にご記入の上ご希望をお知らせください。

必要な情報
現在服用中のお薬の内容だけでなく、これまでの治療の経緯を理解することは、認知症の診療においても重要です。簡単な内容で良いので、FAXの所定の欄にご記入下さい。また、かかりつけ医だからこそ、患者さんのこれまでの暮らしぶりや人生を客観的に把握しておられることでしょう。これまでの生活状況と比べて、年齢を重ねるとともに現れる変化が生活の支障になっていないか、小さなことでも情報をご提供頂けると助かります。
posted by 御所ヶ谷HC at 15:02| Comment(0) | 認知症の治療
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